梅雨の大整備!CRF250RALLYのブレーキ回りをオーバーホールしてみた!
移動自粛要請も解除されましたが、梅雨の雨で中々出掛けにくい今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか。
移動自粛と梅雨もあり、どこにも行けそうにないので納車から3年目になるRALLYのブレーキ回りをOHしました。
今回はその様子をお伝えしようと思います。
・準備物はかなりある!
今回のオーバーホール(以下OH)はブレーキキャリパーのシール類・マスターシリンダーのピストン部分を新品交換する事にしました。
また手持ちの道具以外にも専用工具も揃える事にしました。
今回使った部品と道具類はこんな感じになります。
部品の方ですが、キャリパー類はピストンシールとゴムブーツを頼みました。
マスターシリンダーはピストンCOMP(ピストン・シール・スプリング・ブーツが一式のセット)とリザーバータンク用のダイヤフラムを頼みました
ブレーキホースとキャリパー・マスターシリンダー部の接続部に使うガスケットも新品に替えます
道具類はフルード、グリス、キャリパーピストンツール、OリングピックとCリングプライヤーを準備しました。
フルードは全交換になるので1L缶を買いました
メインのグリスはワコーズのラバーグリスを使いました。
パッドの鳴き止め用にキタコのパッドグリスを使いました。少量で売ってるので使い勝手が良いです。
専用工具としてキャリパーピストンツールを使いました。場合によってはこれが無いとキャリパーピストンが取れないです。
ピストンの内側にあるOリングを外すためにOリングピックセットも使いました。
細いマイナスでもイケそうですけど有ると楽に取れました
そしてCリングプライヤーですが、先が細いタイプじゃなければマスターシリンダーにあるCリングが外せませんので手持ちで持っているという方も注意してください(自分はそれで慌てて買いに行きました)
デイトナのCリングプライヤーなら問題ありませんでした。
部品と道具でどれくらいの費用だったかというと、部品で1万2千円、道具で1万位掛かりました。道具に関しては初期投資なのでしょうがない部分はあります。
因みに、ドリームで聞いたら今回と同じ前後キャリパー・マスターシリンダーのOHの工賃は大体2万オーバーするとの事でした。
実際に自分でやってみましたが、慣れていないとはいえ作業完了するまで1日は掛かるので工賃としては妥当だと思います。
・外して部品入れ替えて組付けての連続作業
梅雨の晴れ間を利用して作業を始めました。
やる際はフルードがこぼれるので段ボールを敷いた方が良いです。
あとブレーキフルードは腐食性の液体のなので、人によっては手が荒れますのでゴム手袋をした方が良いです。(当方作業の殆ど素手で作業してます。要所要所でゴム手袋してます)
まずブレーキフルードを抜きました。
抜いたフルードですが、3年間無交換だったので黄色く変色してました。
因みに新品は無色透明です
キャリパー・マスタ―シリンダーどちらからもやっても良いですが、私はマスターシリンダーから手を付けました。
手順としてはミラーを外して、ブレーキレバーを取って、ホースのボルトを取ってハンドルバーにクランプするネジを外します。
シリンダー部分のゴムブーツを取ると、Cクリップが見えてきます
Cクリップを外すとシリンダーが出てきます
出てきたらシリンダー内部をパーツクリーナ―で洗浄して乾燥させて、新品と交換して組み直します。この際に新品のシリンダーにブレーキフルードを付けて組付けます。
ハンドルバーまで付けたら、ホコリが入らないようにカバーを戻すなりビニール袋で包むようにしてください。
次にキャリパーですが、フロントは2本のボルトで止まっているのでそれを取ればパッドと一緒に外れます。
リアはキャリパーのスライドピント一緒になったボルトを緩めて取ります。
但し、リアキャリパーを外す際は先にパッドを外してからキャリパーを外すようにしてください。
一緒に外そうとするとパッドとキャリパーが噛みついて画像のボルト又はローターを破損する可能性があります。
外したキャリパーからピストンツールを使ってピストンを引っこ抜きます
キャリパーピストンツールがあると簡単に外せます。使わない方法も有るらしいのですが、買った方が楽で安全だと思います。
ピストンが外れたら、中にあるOリングをピックツールを使って外します。
キャリパーに着いたブレーキダストの汚れをしっかり落として乾燥させます。
ここで、シリンダー内部とピストンに600番くらいの紙やすりを当て軽く磨きました。
何故かと言うと、シリンダー・ピストンが鏡面状態だと面同士が喰い付いてしまう事があるから、汚れ取りと一緒にした方が良いと会社の先輩(元全日本ロードのメカニックの方)からアドバイスを貰いました。
乾燥後、Oリングとダストブーツを新品にして組み直していきます。
この時にグリスをOリング・シリンダー内部・ピストン・キャリパーのスライドピンに塗っていきます。
あとは元通りに車両に組み付けて完了です
リアも同じ手順で行って部品の入れ替えをしていきます。基本的にはフロント同じです。
組み終わったらフルードを入れていきエア抜きをします。
リアはすんなり抜けたのですが、フロントが中々抜けずかなりブレーキを握ったり離したりを繰り返しました。
エア抜きして、すべての作業完了です。
朝9時から初めて途中工具買い出し等色々ありましたが終わったのが、夕方17時ごろでした。
自分でやってみましたが結構大変でした。
ただ要所さえ判ってれば比較的簡単にできるかなと思います。
・OH後のブレーキの感触は良くなっているけど新たな問題も判った
OH後のブレーキの感触確かめに近所を走りました。
フロントは凄くカッチリした感触になり、チョンと触っただけでガツっと効くようになりました。
但しリアは手で動かしてもキャリパーがしっかり動いているのが判るのですが、
タッチがヌルヌルした感じで、若干効きが弱くなったように感じました。
恐らくOH前がスライドピンの動きが渋い分ピストンに力が集中できていたのが、OHで動きが良くなりすぎたのか力が分散しているように思えます。
ここからは個人の感触の問題なので一概に言えませんが、パッドが弱いのかなぁと考えてます。
リアだけはパッドをシンタードメタル系に替えようかと思います。
調べるとエアが噛んでる症状に近いためエア抜きが足りないのかなと思います。
リアのホース交換と一緒にエア抜きをしっかりやろうと思います。
今回思い切ってOHやってみましたが、3年もたつとゴム類の劣化や、グリス切れで動きが悪くなっているところもあるなぁと感じました。
自分で作業できない部分ではないので、もしブレーキ回りが気になる方はやってみても良いかも知れません。
特にフロントはかなり改善すると思いますので、理想は両方ですがフロントだけでも良いかと思います。